こんな悩みを解決できる内容です。
FANG+はS&P500やNASDAQ100よりもリターンは高いけどハイリスク!

ずっと投資してはいけないファンドだと思っていました。
しかしFANG+を正しく理解すると少額積立なら投資対象に入るという考えに変化。
そこでこの記事ではFANG+を初心者でも分かるように徹底解説します。
記事前半では基本的な情報と投資した場合のメリット5つを紹介。
後半はおすすめの投資法と知っておきたい4つの注意点です。
この記事を読めば投資の幅が広がり資産形成の強力な武器が手に入ります。




私のiDeCoと新NISA口座状況はこんな感じです。


FANG+の基礎知識
まずはFANG+の基本的な情報です。
FANG+はメガテック10社の指数
FANG+は、米国の巨大IT企業10社で構成された株価指数に連動するインデックスファンドです。
FANGとは、Facebook(現Meta)、Amazon、Netflix、Googleの頭文字を組み合わせたワード。
これら4社にApple、Microsoft、Nvidiaなどを加えた合計10銘柄が投資対象です。


厳選銘柄に集中投資
投資割合は各銘柄に対してほぼ10%。
特定の企業に投資が偏ることを避けることにより、リスクの分散を図っています。


とはいえS&P500やNASDAQ100と比較すると投資先は圧倒的に少ない10社のみ。
少ない銘柄に集中投資するため、ハイリスク・ハイリターンです。
S&P500を超えるパフォーマンス
FANG+は過去10年間で18倍以上に成長。


S&P500は約5倍、NASDAQ100が約8倍。



この成長はFANG+人気の大きな理由!
FANG+が圧巻の伸び方をしているのでNASDAQ100さえ物足りなく見えます。
FANG+を買うメリット5つ
FANG+を買うメリットを5つにまとめました。
市場シェアが高い
まずは高い市場シェアです。
例えばクラウド分野。
クラウドの世界シェアはAmazon、Microsoft、Googleの3社だけで7割近く。


検索エンジンにおいては、ほぼGoogle独占。


SNSの利用者も上位はFANG+採用企業が上位を占めています。


FANG+構成企業が築いた世界的なシェアのおかげで、安定した収益が生み出されます。
持続的なイノベーション力
第二は持続的なイノベーション力です。
FANG+採用の企業は安定収益を新規事業に再投資して新たな市場を開拓。
特に注目すべきは、AI分野における開発競争の激化。
研究開発費はビックテックだけで日本を上回っています。


FANG+の企業はAIの技術開発に巨額を投じており、今後も市場は拡大傾向です。


銘柄見直し機能
次は定期的な銘柄見直し機能です。
銘柄見直し機能とは、市場環境の変化に応じて構成銘柄が自動的に入れ替えられること。
実際に2024年にはテスラとスノーフレークが除外され、クラウドストライクとサービスナウが新規に追加されました。



S&P500と同じように定期的な銘柄入れ替えがありますね!
定期的な銘柄見直しによりFANG+を通じて、常に成長性の高い企業への投資を継続できるのです。
個別株保有は不要
わざわざ10社の株を購入しなくていいのもメリットです。
なぜならいきなり米国の株式を10社も買うのはハードルが高いから。



就寝前に注文を出したりとか面倒……
もちろん10銘柄くらいなら個別に買えばいいと思う人もいるはず。
とはいえ外国株投資に慣れた人ならいいですが、
- 銘柄の入れ替え
- リバランス(比率の変更)
には手間がかかります。
FANG+だけ買えば煩わしい面倒な作業は不要です。
レバナスよりリスクは小さい
FANG+と同じくハイリスク・ハイリターン商品がレバナスです。
レバナスはNASDAQ100指数に連動し、かつ2倍の値動きをするレバレッジ型のファンド。
米国のETFであるQLDとFANG+を比較したのが以下のチャート。


暴落時にはQLDがFANG+をオーバーシュートしてます。
レバナスの方が下落幅が大きく、FANG+の方が値動きがマイルドです。
FANG+のパフォーマンス
月1万円10年間で719万円
過去のパフォーマンスから毎月1万円を10年間投資をすると約719万円です。


圧倒的なパフォーマンスですが、次のようにリスクも非常に高いです。
主要指数に比べてハイリスク
S&P500やオルカン(ACWI)と比べたのが下のグラフです。


FANG+のみに一括投資した場合の5年間のリスクは約30%。
他指数よりもずば抜けてハイリターンですがハイリスク。
しかしFANG+を他の指数と併せることによりリスクを下げて投資できそうです。
そこで次にFANG+の投資戦略を見ていきましょう。
FANG+への投資は少額の積立がおすすめ
FANG+に投資するなら分散投資を意識してサテライトで少額の積立投資がいいと思います。
捨てがたいリターンと成長性
圧倒的なリターンはやはり見逃せません。
そして米国のメガテック企業はまだしばらく成長すると個人的には思っています。
よって投資ありかなしかで言うならばFANG+は投資ありです。
リスクは極力下げる
FANG+は10社の集中投資です。
やはりリスクは高すぎ!
であれば余剰資金でコツコツ積み立てるという長期投資の基本に戻って考えるべき。
S&P500やオルカンなどで長期投資を継続して余裕が出たら月1万円といった少額で始めた方がいいと思います。
下落時はスポット買い
少額投資で慣れてきたら相場下落時のスポット買いを考えておきましょう。
FANG+は2025年4月のトランプ関税ショックでピークからマイナス30%下落しました。


このような下落時にうまく買い向かえれば大きなリターンを得られます。
こういう暴落は必ず来るので、平時は少額積立にしてキャッシュを蓄えておくのがカギです。



余力は残しておきましょう、Cash is kingです。
とはいえ下落時のスポット買いはハードルが高いです!
テレビのニュースと新聞では大暴落がセンセーショナルに報じられ、SNSは荒れます。
おすすめは事前にFANG+が何%下がったらいくら買うのか決めておくこと。
マイルールを決めておけば暴落しても暴騰しても冷静になれます。
FANG+の注意点4つ
FANG+の注意点は以下の4つです。
最大下げ幅はS&P500の2倍
FANG+はリターンが注目されますが、リスクはかなり高めです。
以下はS&P500とFANG+の2022年における暴落時のチャート。


FANG+は約2倍の下落率です。
これは100万円投資していて一時的に50万円に減るということ。



かなりきつい状況💦
それでも売らないためには精神的・資金的にも余裕を持った投資をすることが大切です。
株式相場の主役は入れ替わる
時代の最先端を走るFANG+企業ですが、歴史的に見ると株式相場の主役は変わります。
以下は時価総額上位10銘柄の比較表。
順位 | 1995年末 | 順位 | 2024年末 |
---|---|---|---|
1 | ゼネラル・エレクトリック(米国) | 1 | アップル(米国) |
2 | AT&T(米国) | 2 | エヌビディア(米国) |
3 | エクソン(米国) | 3 | マイクロソフト(米国) |
4 | コカ・コーラ(米国) | 4 | アマゾン・ドット・コム(米国) |
5 | メルク(米国) | 5 | アルファベット(米国) |
6 | トヨタ自動車(日本) | 6 | メタ・プラットフォームズ(米国) |
7 | フィリップモリス(米国) | 7 | テスラ(米国) |
8 | ロイヤル・ダッチ石油(オランダ) | 8 | ブロードコム(米国) |
9 | 日本興業銀行(日本) | 9 | 台湾積体電路製造(台湾) |
10 | 住友銀行(日本) | 10 | JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(米国) |



この表は見たことあるかもしれませんが、栄枯盛衰が激しいのです。
これだけ企業の新陳代謝があると、今を時めくFANG+の銘柄も20年後には衰退している可能性もあります。
インデックス投資らしくない
FANG+は従来のインデックス投資とは性質が大きく異なります。
なぜならばFANG+は
- セクター集中(主にテクノロジー)
- 地域集中(米国のみ)
- 銘柄数の少なさ(10社のみ)
というように投資先が分散されていないからです。



特定企業への賭けに近い性質!
インデクスファンドの父であるジョン・ボーグル氏は「枯草の山で針を探すな、枯草を買え」と言っています。
つまりFANG+はインデックスファンドの市場全体への分散投資哲学とは対極です。
よってFANG+はインデックスファンドよりもアクティブ運用の発想に近いと私は考えています。
手数料は高い
FANG+はアクティブファンドに似ているとお伝えしましたが、やはり手数料(信託報酬)は高め。
他の主要インデックスファンドと比べてみましょう。
商品名 | iFreeNEXT FANG+ | iFreeETF FANG+ | eMAXIS Slim 米国株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 |
---|---|---|---|---|
信託報酬 | 0.7755% | 0.605% | 0.0814% | 0.05775% |
FANG+は高いんですよね。
本来ならば選ばないファンド。
ただリターンが高いので投資対象にはギリギリ入るという判断です。
FANG+に関してよくある質問4つ
- FANG+のおすすめ商品はありますか?
-
大和アセットマネジメントが運用するファンドが2種類あります。
投資信託とETFです。
投資信託
iFreeNEXT FANG+ETF
iFreeETF FANG+信託報酬(税込) 0.7755% 0.605% NISA つみたて投資枠
成長投資枠成長投資枠 分配金 なし(自動で再投資) ある可能性大 最低投資額 100円 約2,000円 クレカ積立 〇 × リアルタイム売買 × 〇 投資信託
投資信託のメリットは
- 少額100円スタートが可能
- クレジットカード積立対応
- 分配金の自動再投資できること
です。
デメリットは信託報酬がETFより高額な点です。
ETF
一方ETFのメリットは
- 投資信託より低コスト
- リアルタイム売買が可能
- 分配金がありそう
など。
デメリットはクレジットカード積立非対応、成長投資枠のみでしか使えないこと。
投資信託は手間がかからないので初心者向け、ETFはコストを抑えたい人や自由に売買したい人向きです。
投資信託とETFの違いはS&P500は投資信託とETFどっちがいい?違いと選び方を解説!でも詳しく
- 下落時はどうしたらいいですか?
-
本文でも紹介した通り待機資金でスポット買いしましょう。
S&P500では何%下落したら何万円分買うというマイルールを作ると良い結果が出ています。
具体的には月間5%超の下落時に10万円を追加購入したケースです。
まずはS&P500に毎月末3万円積立投資した場合 (2001年12月末~2021年12月末)
引用:SBI証券 次にS&P500に毎月末3万円積立投資+下落時に10万円追加購入した場合(2001年12月末~2021年12月末)
引用:SBI証券 下落時に追加購入することにより積立投資のみよりも1,541万円利益が増えています。
下落時のマイルールを作りNISAの成長投資枠でのスポット参戦を計画しておきましょう。
- FANG+採用銘柄の時価総額はどのくらいですか?
-
FANG+採用企業だけで米国市場の25%です。
FANG+採用企業の多くは世界時価総額ランキングの上位を占めています。
1社で数兆ドル規模に達します。
例えばAppleやMicrosoftは多くの国のGDPを上回る時価総額です。
- FANG+への投資タイミングはいつがいいですか?
-
長期の積立ならば投資しようとした時が投資タイミングです。
なぜならば、積立投資ではドルコスト平均法で購入することにより、平均取得価格を下げられるから。
ドルコスト平均法はこんな仕組み!
引用:大光銀行 必ず来る下落局面を乗り越える手法が、
- 長期で
- 継続して
- 一定金額を
買い続けるドルコスト平均法なのです。
積立投資と一括投資は別記事で徹底比較しています。
FANG+のまとめ
FANG+の特徴
- 米国メガテック10社への集中投資
- 過去10年間で18倍以上の成長実績
- 高い市場シェアと持続的イノベーション力
投資のポイント
- S&P500の約2倍のリスク
- インデックス投資とは異なりアクティブ感あり
- 手数料は一般的なインデックスファンドより高め
推奨投資法
- メイン投資に加えたサテライト運用で少額積立から
- 余裕資金の範囲内でリスク管理を徹底
- 相場の主役交代の可能性を理解した上で投資判断
FANG+は魅力的なリターンを持つ一方、十分なリスク管理が必要なファンドです。


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